皆さん、こんにちは!!
藤沢 鵠沼海岸 の パーソナルジム
「Heart x Body」 パーソナルトレーナー 岩崎滉矢です。
今回は腸内環境が身体の調子を決めるかも!?
ということで腸内環境とコンディショニングの関係について
お伝えしていきたいと思います。
ヒトの腸管内にはたくさんの細菌が棲みついています。
これらの細菌の総称が腸内細菌と呼ばれています。
大腸内には腸内細菌が1,000兆個以上棲息しており
37兆2,000億個というヒトの細胞よりもはるかに多いことが知られています。
腸内細菌は腸内で草原のように生息しており
お花畑のようにイメージされることから
『腸内細菌叢』『腸内フローラ』と呼ばれています。
また、肥満や高血圧、心疾患をはじめとする
様々な生活習慣病との関連も最近では報告されています。
腸内細菌についての詳細はこちら⇩
https://ja.wikipedia.org/wiki/腸内細菌
一般的に宿主となる個体(ヒト)に対して
有益な働きを持つサプリメント等として活用されているものに
プロバイオティクスがあります。
FAO:国際連合食糧農業機関(Food and agriculture Organization)と
WHO:世界保健機関(World Health Organization)では
「十分な量を摂取することで、宿主(ヒト)に有益な効果をもたらす微生物」と定義づけられています。
代表的なものに乳酸菌やビフィズス菌などがあげられます。
特にヨーグルトなどは副作用がなく、安全が保障されている食品です。
プロバイオティクスの特徴として
ヒトや動物由来の微生物で、副作用がないこと
大腸まで到達して作用することなどがあげられます。
ヒトへの効果としては
細胞の保護、免疫調節、ビタミンB群の産生
ビタミン・ミネラルの吸収促進、抗発がん作用などが
あるとされています。
宿主(ヒト)に対して有益に働く微生物を
活性化して、健康を改善する難消化性食物成分を
プレバイオティクスと呼んでいます。
特徴として上部消化管で加水分解・吸収されないこと。
腸内細菌によって発酵され、宿主の健康に有益な効果を持ち
プロバイオティクスの成長を刺激するなどの働きを持つことが
報告されています。
ヒトへの効果としては
脂質代謝の調節、マグネシウムとカルシウムの吸収促進、
免疫システムの調節、細菌のエネルギー源となるムチンの分泌や
SIgA(分泌型免疫グロブリンA)の増加などがあります。
*SIgAとは、腸をはじめとした唾液、鼻汁など全身の粘膜上に存在する
免疫抗体であり、細菌やウイルスなどの外敵侵入を防ぐ役割をしています。
また、アスリートのコンディショニング維持にも関わっているともいわれています。
プロバイオティクスとプレバイオティクスを組みあわせることで
作用するものがシンバイオティクスとして定義されています。
乳酸菌やビフィズス菌を増やすとともに
腸内フローラを安定させる、免疫系の修飾活性を改善させる働きがあるといわれています。
*修飾活性とは免疫を活性化する(免疫刺激)、あるいは抑制する(免疫抑制)物質による
免疫反応の変化と免疫学で定義づけられています。
効果を得るためのシンバイオティクスの摂取方法としては
プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を摂取することがあげられます。
しかし、効果が表れるヒトとそうではない人がいることから個体差があるといわれています。
これから個体差についてなど詳細についての研究が進んでいくと思われるので研究結果を待ちましょう。
運動と内部臓器の相互作用を明らかにすることは
健康維持・増進活動において高い貢献度を持つとされています。
腸内細菌叢の改善は食事における影響が大きいことは多くの方も知っていると思います。
ただ、そういった食習慣の改善だけでなく
運動習慣も腸内の酪酸菌を増加させるのに効果的であるといわれています。
*酪酸菌:腸に届いた食物繊維を発酵・分解して「酪酸」を作る細菌の総称です。
酪酸は、短鎖脂肪酸(脂質を構成する脂肪酸の一部)の一種で短鎖脂肪酸の代表的なものに酢酸やプロピオン酸があります。
研究では高強度の運動を30〜60分間、週に3回、6週間継続して実施することで
BMI(Body Mass Index)に関わらず、酪酸菌が増えることが報告されています。
しかし、運動習慣がなくなると酪酸菌が減少するということも研究でわかりました。
なので、運動習慣は腸内環境(腸内細菌叢)に影響があると考えられています。
姿勢と腸内環境についても面白い研究があります。
その研究では座位での生活が中心の人と比べて
立ち仕事などで身体を動かす事が多い人の方が、酪酸菌が多いという報告がされています。
要因としてはタンパク質やアミノ酸など骨格筋へのエネルギー利用の本来の役割が
座位中心の人と活発に身体を動かす人とでは異なるため腸内細菌叢へ影響があるだろうと考えられています。
運動種目と食事内容は腸内細菌の属と種のレベルに相対的な影響があるといわれています。
低炭水化物・低食物繊維の摂取が多い持久性種目選手では
高タンパク質の食事が腸内細菌叢の多様性に影響する可能性があるといわれています。
また一方で、高タンパク・低炭水化物食が多い
レジスタンス系種目(ラグビー・アメフトなど)のアスリートでは
短鎖脂肪酸を産生する細菌(先述した酪酸菌など)が減少する傾向があるといわれています。
なので、スポーツをされている方は
自分がやっているスポーツが持久系なのか?それともパワー系なのか?
を認識して食事内容を変えてみてもいいかもしれません。
腸内環境の状態を分析する検査には高額な費用がかかりやすいです。
ですが、『便形状スケール』という
本来は過敏性腸症候群の方むけの診断で使われる指標を
応用することによってある程度ではありますが腸内環境の状態を知る事ができます。
便形状スケールの指標は全部で7つの型に分類されます。
① 木の実のようなコロコロした硬い便
② 硬い便が集まってゴツゴツしたソーセージ状の便
③ 表面にひび割れがあるソーセージ状・蛇状の便
④ 表面がなめらかで柔らかくソーセージ状・蛇状の便
⑤ 境界のはっきりした半固形の小さなかたまり状の便
⑥ 不定形の柔らかい小さなかけらのような便・かゆ状の便
⑦ かたまりのない水様便
この7つの型の中で④が健康的な便といわれています。
①に近づくほど便秘、⑦に近づくほど下痢の傾向を示しているとされています。
健康的な便にする為には、一番初めにもお伝えしましたが以下の点を意識してみましょう!!
・腸内環境にいいとされるサプリメント(プロバイオティクスなど)を摂る
・食物繊維が豊富な食品を積極的に摂る
食物繊維についての記事はこちら⇩
現在、ハートボディで腸内フローラ(腸内細菌叢)検査を受ける事ができます。
ヒトの腸内フローラの状態は健康や美容に大きく関わっています。
『自分自身にあった食事ができているのか?』
『今の生活習慣で大丈夫なのか?』
腸内フローラ(腸内細菌叢)を知ることは
食生活の見直しや生活習慣の改善をするきっかけにもなると思います。
検査方法は便を採取するだけで簡単にできるので
この機会に是非受けてみてはいかがでしょうか??